8月に息子が比叡山にて僧侶になるべく「得度」を受けて来ました。夏休みが終わり、早速宿題で「夏休みの思い出」という作文を書いておりました。以下その全文です。
『夏休みの思い出』 六年二組 林 佑
ぼくは、夏休みに天台宗のお坊さんになりました。お坊さんになるため得度式を受けに京都の比叡山延暦寺へ行きました。比叡山延暦寺は天台宗の総本山です。
天台宗は中国の天台山で天台大師がひらいた宗派で、それを日本に伝えたのが伝教大師です。伝教大師は平安時代のえらいお坊さんで「お大師様」と呼ばれています。ぼく達はお大師様のご廟(お大師様のお墓)の前で得度式をしました。
得度式は一泊二日で居士林という研修道場に泊まりました。初日は衣の着方やたたみ方やお経の読み方、食事作法と言ってご飯を食べる作法など色々と教えてもらいました。特に食事作法は厳しくて、ご飯を食べた後に洗鉢と言っておつけ物とお茶で器をきれいにすることがむずかしかったです。
二日目の朝、いよいよ得度式が始まりました。得度式は、天台座主という天台宗で一番えらいお坊さんからおかみそりを授けてもらいます。次に、「よく保つや否や?」というお座主様の問いかけに「よく保つ」と答えることでお坊さんとしての色々な約束事の誓いをたてました。そして得度記念におじゅずと台宗課誦と言うお経の本をもらいました。
ぼくの法名は「和佑」と言います。法名とは、仏様の弟子になった人の名前のことです。和という文字は聖徳太子の「和を以って貴しと為す」と言う教えからつけてもらいました。和の字には、やわらいでいてまるくまとまった状態という意味があり、佑の字は人をみちびき助けると言う意味があります。
ぼくは、これからお坊さんとして、弱い人達や苦しんでいる人を助けて仏の道へみちびき、得度で誓ったことを忘れずに、立派なお坊さんになりたいです。