立派なお堂です。大きさは善光寺東海別院とほぼ同じです。善光寺東海別院が男性的な伽藍であることに対し甲斐善光寺さんは女性的な美しさが魅力的な伽藍です。
8月末に甲府の甲斐善光寺さんにお参りして来ました。丁度「峯薬師さん」の特別公開中で、大勢の参拝客で賑わっていました。「峯薬師さん」は甲斐善光寺さんの開基である武田信玄公が元亀2年(1571)に三河に出陣の折、鳳来寺(愛知県安城市)のご本尊であったものを奉還した仏様で、松平広忠公とその夫人於大の方が子授けの願掛けをした仏様だそうです。ちなみにその願いが通じて生まれたのが後の徳川家康公だと伝えられています。甲斐善光寺のご住職によると峯(みね)薬師が胸(むね)薬師に訛り、胸の病気にご利益があると当時は信仰を集めたそうです。三河出陣の頃、信玄公は病を患っており、その回復祈願の為に鳳来寺に訪れたのではないか。また、お像の大きさが小ぶりの事もあり、信玄公はこのお像を自ら抱え縋り病の回復を願ったのではないかと推察されていました。「そうして見ると一層感慨深くお参りできませんか?」とお話して下さいました。今年はNHKの大河ドラマが「風林火山」を放映しています。信玄公ゆかりのお寺です。是非ご参拝下さい。
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